政府は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の整備に関する基本方針案を公表した。立地区域の選定基準として5項目を示し、公平な審査を実施するため、国土交通省に有識者委員会を設置することを発表した。
また、10月3日までパブリックコメントを募集、来年初頭に詳細を決定予定。
立地区域はIR整備法で最大3カ所とされていて、政府は来年中には選定して、開業は2020年頃と想定される。すでに横浜市や大阪府・市、和歌山県、長崎県が誘致を表明しているほか、東京都や北海道、千葉県なども誘致を検討している。
◉認定審査の基準
⬜︎要求基準(認定を受ける前提として、必ず適合しなければならない基準)
・政令で定められた施設の規模要件を満たしていること等、基本的な要件。
⬜︎評価基準(3という上限の範囲内で、優れた計画を認定するための基準)
1. 国際競争力の 高い魅力ある 滞在型観光の 実現
①IR区域全体
・コンセプトが明確で優れていること
・建築物のデザインが地域の新たな象徴となりうるものであること
・これまでにないスケールを持つこと
・ユニバーサルデザイン等の観点から世界の最先端であること
②MICE施設
・MICEビジネスの国際競争力の向上に十分なスケールを持つこと
・重要な国際会議等に対応できる、優れたクオリティを持つこと
③魅力増進施設
・日本の魅力をこれまでにないクオリティで発信すること
④送客施設
・各地の観光魅力を伝えるショーケース機能を持つこと
・旅行サービスの手配を一元的に行うコンシェルジュ機能を持つこと
⑤宿泊施設
・客室の広さ
・構成・設備が国際競争力を有し、サービスの質が高いこと
⑥その他施設
・国際競争力と高いクオリティを持ち、幅広い人々が楽しめること
⑦カジノ施設
・IR全体のコンセプトと調和し、他の施設とバランスがとれていること
⑧IR区域が整備される地域、関連する施策等
・国内外の主要都市との交通の利便性に優れていること
・交通アクセス改善やインフラ整備等の施策が効果的であること
2. 経済的社会的 効果
①観光への効果
・MICE件数や観光客の増加が大きく見込まれること
②地域経済への効果
・来訪者の旅行消費額の増加や地域の雇用創出が大きく見込まれること
③2030年の政府の観光戦略の目標達成への貢献
・2030年に訪日外国人旅行者数を6,000万人、消費額を15兆円とする政府目 標達成への大きな貢献が見込まれること
3. IR事業運営 の能力・体制
IR事業者の能力、財務面の安定性、地域との良好な関係構築があること
4. カジノ事業収益 の活用
カジノ事業収益を十分活用して、IR事業内容の向上や都道府県等の施策への 協力を行うこと
5. カジノ施設の 有害影響排除
カジノ施設の有害影響排除が確実かつ効果的に講じられるものであること
日本政府がIR基本方針案を発表
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