北海道・苫小牧のIRカジノ施設

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米国の大手カジノ企業、シーザーズ・エンターテインメント(Caesars Entertainment)社は、日本におけるカジノIR運営のライセンス取得に向けた活動を中止し、日本市場から撤退すると発表した。

北海道の苫小牧におけるカジノIRへ進出を目指して活動していたが、米国における既存事業に経営資源を集中させることを選択した模様。
なお、シーザーズ・エンターテインメント社が撤退することで、北海道の苫小牧に興味を示している外資系カジノ施設は、同じく米国の大手カジノ企業ハードロック・ホテル・アンド・カジノ (Hard Rock Hotel and Casino)社 と、米国ラッシュ・ストリート(Rush Street)社に絞られる。
シーザーズ・エンターテインメント社は老舗ホテル「シーザーズパレス」などを運営する米国のランドカジノ代表格。
本年6月には米国のエルドラド・リゾーツ(Eldorado Resorts)社がシーザーズ・エンターテインメント社を買収することで合意していて、米国16州で60カ所以上のカジノ施設を保有する米国最大規模のカジノ運営会社が誕生することになっている。
エルドラド・リゾーツ社は、イギリス大手ブックメーカーのウィリアムヒル社と提携して、ニュージャージー州やアイオワ州など、米国13州でスポーツベッティングを提供している。
この買収によって、シーザーズ・エンターテインメント社はエルドラド・リゾーツ社の支配下に置かれるが、スポーツベッティングをはじめ、新しい時代に向けたカジノ施設が誕生していくのではないかと関係者は話している。
なお、エルドラド・リゾーツ社のCEO、トム・リーグ氏(Tom Reeg)は「エルドラドとシーザーズは、合弁することで米国で最大規模のカジノ施設所有者・運営者となり、戦略や財務および運営面で両社のステークホルダーには即刻かつ長期的な価値をもたらす機会となります。我々は象徴的なゲーミングおよびエンタテインメントブランドを持ち、オンラインゲームおよびスポーツベッティング業界のリーダーとも戦略的な提携を行います」とコメントしている。
日本進出を止めて、米国での事業再構築を選択した形となり、今後の展開が注目される。
また、北海道の苫小牧に進出するカジノ施設は何処が主体となるか、新たな企業が手を上げることを含め、今後の展開が注目されます。
(2019年9月1日)

カジノジャパン編集長
1968年東京生まれ。高校生時代にテレビゲーム雑誌の老舗「ファミ通」編集部でアルバイトをはじめる。
株式会社角川書店に就職して数々の雑誌編集、ゲーム開発、映像制作などを手掛ける。株式会社ゲームフリークへ転職した後に独立。出版やIT事業など、様々な事業を手掛けた後、タイやベトナムなどアジアを中心とする海外生活をスタート。
2015年にニュージーランドから日本へ帰国、2016年より『カジノジャパン』の編集長に就任する。
『カジノと日本経済』(宝島社)など、カジノ専門誌や数々の雑誌、ネット媒体にカジノに関することを執筆しつつ、IT事業やカジノ関係のコンサルティングなども手掛け、世界各国を飛び回っている。

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